December 27, 2024

ハイブリッドワーク環境の真価を引き出す: SM770 でトリプル 4K 出力対応のユニバーサル・ドッキング・ソリューションを実現

ハイブリッドワーク環境の真価を引き出す: SM770 でトリプル 4K 出力対応のユニバーサル・ドッキング・ソリューションを実現
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現代の流動的な働き方が発展する中で、シームレスに接続された柔軟で効率的な職場環境のニーズが高まっています。リモートワークとオフィスワークを併用するハイブリッド・ワーク・モデルは今や多くの組織で当たり前の働き方になっています。その結果、生産性を低下させることなく作業環境のシームレスな切り替えを可能にするテクノロジーが求められています。流動的な作業環境の中心となるデバイスが、ユニバーサル・ドッキング・ステーションです。複数のデバイスを迅速かつ効率的に接続して統一された作業環境を構築することで、自宅環境とオフィス環境の橋渡し役を務めます。このニーズに応えるため、当社はドッキングステーション向けの独創的な USB ディスプレイインターフェース SoC「SM770」を投入しました。本ソリューションには、高解像度ディスプレイを用いたマルチモニター環境の高パフォーマンス要件を満たす先進機能が搭載されています。独自技術 CAT™ 2.0 (コンテンツ・アダプティブ・テクノロジー) をはじめとする適応型の先進テクノロジーを活用してデータスループットと電力効率を最適化するなど、ユニバーサル・ドッキング・ソリューション分野の最新イノベーションを具現化した製品です (図 1)。

図 1: SM770 は最大で同時に 3 台の 4K UHD (3840x2160、60Hz) ディスプレイへの同時出力に対応

ユニバーサル・ドッキング・ステーションの進歩

ハイブリッド・ワーク・モデルのサポート

ハイブリッドワーク環境向けのドッキングステーションには、場所を問わず生産性を維持するために、扱いやすさ、高解像ディスプレイのサポート、遅延のないスムーズなパフォーマンスが求められます。USB ディスプレイインターフェース SoC「SM770」は、トリプル 4K ディスプレイのサポート、状況に応じた帯域幅の最適化、ドライバレスのプラグ・アンド・ディスプレイ接続などの機能でこのニーズに応え、シームレスで効率的なドッキングエクスペリエンスをお届けします。

BYOD と CYOD のトレンドに対処

採用が広がる私有デバイスの業務利用 (BYOD) や業務デバイス選択 (CYOD) ポリシーには、従業員が慣れ親しんだ快適なデバイスを利用できるメリットがあります。その反面、多様なデバイスとドッキングワークステーションの互換性への対処が IT 部門の負担になりかねません。SM770 を搭載したユニバーサル・ドッキング・ステーションは多様なデバイスと OS をカバーする一貫したエクスペリエンスにより、安定した映像品質、高い FPS パフォーマンス、ユーザーフレンドリーな接続を技術要件の異なるデバイスに提供できます。

高解像度マルチディスプレイ作業環境のニーズ

プロフェッショナル向けの先進的なアプリケーション、マルチメディアコンテンツ作成、没入型ゲームエクスペリエンスの台頭を受け、高解像度ディスプレイのニーズが急速に高まっています。こうした高いデータスループットを処理して高 FPS を維持し、マルチディスプレイ環境で映像を滑らかに再生できることが、現代のハイブリッドワーク環境のドッキングステーションには求められます。そのためには、帯域を効率的に利用してホスト CPU の負荷を低減し、シームレスなディスプレイインターフェースを提供する洗練されたソリューションが必要です。SM770 は高解像度マルチディスプレイ作業環境に最適化されたプラットフォームにより、このニーズに応えます。

ユニバーサルドッキングのニーズに応える

最新のユニバーサル・ドッキング・ステーションの厳しい要件を満たすべく特別に設計された当社独自技術が SM770 には搭載されています。例えば、最大 3 台の 4K Ultra HD (3840x2160、60Hz) ディスプレイの同時出力をサポートするなど、クリエイター向け PC からオフィス環境まで多様な用途に最適な製品です。

重要テクノロジー: コンテンツ・アダプティブ・テクノロジー (CAT™) 2.0 と InstantView™

コンテンツ・アダプティブ・テクノロジー (CAT™) 2.0 と InstantView™は、ユニバーサル・ドッキング・ステーションを用いた高パフォーマンスでシームレスなエクスペリエンスを支える、SM770 の代表的なテクノロジーです。

1. コンテンツ・アダプティブ・テクノロジー (CAT™) 2.0

CAT™ 2.0 は第二世代の CAT™ テクノロジーを活用して、ホストデバイスとドッキングステーション間の USB インターフェース帯域幅を最適化する、インテリジェントなシステムです。コンテンツに応じた CODEC とプレミアム画質のサポートを特徴とし、実行中に最適な圧縮アルゴリズムを動的に選択することで、優れた画質とユーザーエクスペリエンスを両立します (図 2)。また、先進的な画像/動画処理アルゴリズムの採用により、データ要件を最小限に抑えつつ、ホストと接続先ディスプレイの遅延を大幅に改善します。CPU 使用率をさらに低減するため、圧縮にはハードウェアアクセラレーターを利用します。これにより、データ負荷が高い状況でも複数のデータストリーム (Ethernet、USB データ、ディスプレイコンテンツ) を効率的に処理可能です。SM770 はこうしたイノベーションにより、要件の厳しいハイブリッドワーク環境でシームレスな表示と優れた応答性を実現します。

図 2: CAT™ 2.0 は最適な圧縮アルゴリズムをランタイムに動的に選択し、ユーザーエクスペリエンスを高めるインテリジェントモジュール
2. InstantView™: ドライバレスのプラグ・アンド・ディスプレイ接続

InstantView™ は真のプラグ・アンド・ディスプレイ・エクスペリエンスを実現するソフトウェアです。ホスト PC とドッキングステーション間の USB 接続の確立後、自動で起動します。この際、ドライバや複雑な設定は不要です (図 3)。マウスやキーボードを接続するのと同じくらい簡単な操作で、表示画面のミラーリングや拡張を行えます。技術的な障害が減って IT サポートを削減できるため、オフィス環境、自宅環境のどちらにおいてもドッキングエクスペリエンスの効率化に寄与します。

図 3: InstantView® はディスプレイを問わずホストコンテンツの設定を簡素化する上、ディスプレイドライバも不要

包括的なドッキングステーション

SM770 は高いパフォーマンスを 15mm x 15mm のコンパクトなパッケージに収めたソリューションです。DRAM を最大限効率的に利用する設計であり、512MB (LPDDR4) または 1GB (DDR4) のメモリで 4K 60Hz のトリプルディスプレイ出力が可能です。また、ドッキングステーション設計の柔軟性を高めるため、最大 2GB の外部 DRAM (DDR4/LPDDR4) もサポートします。 ユニバーサル・ドッキング・ステーションの機能強化に寄与する SM770 の特徴を以下に示します。

1.トリプル 4K ディスプレイ出力

最大 3 台のディスプレイを用いた 4K 動画 (60Hz) の同時出力をサポートします。この能力により、品質を犠牲にすることなく複数の高解像度ディスプレイを単一のドッキングステーションに接続できます。グラフィックデザイン、動画編集、デジタル金融など、同時に複数の作業を効率的にこなし、正確な画面表示を行うには大画面が必須である分野のプロフェッショナルにとって、この機能は非常に有用です。

2.高 FPS を維持し、最善の画面表示を実現

CAT™ 2.0 アルゴリズムを用いて高 FPS パフォーマンスを確保し、トリプル 4K 出力でも滑らかな映像再生を可能にします。デザイン指向のアプリケーション、ゲーミング、ライブ配信などいかなる用途でも、滑らかな映像再生によってプロフェッショナルグレードの没入体験を生み出すには、高い FPS パフォーマンスが非常に重要です。

3.高速で安定した動作を支える省電力設計

SM770 は電力効率を意識した設計です。使用中のワークロードに応じて省電力機能が動作し、エネルギーの浪費と発熱を抑えます。電気代と環境負荷の低減につながるため、デジタルサイネージやマルチディスプレイを利用する企業環境など、大規模用途で特に有益な機能です。

4.クロスプラットフォーム互換性

OS (Windows、macOS、Linux) 間の互換性も SM770 の重要な強みです。多様なデバイスエコシステムのユーザーが一貫したパフォーマンスを得られるため、従業員がさまざまなデバイスを持ち込む企業環境のほか、自宅のリモート/ハイブリッドワーク環境で役に立ちます。

ハイブリッドワーク環境の重要ニーズに応える

高解像度サポート、クロスプラットフォーム互換性、低消費電力を兼ね備えた SM770 は現代的な職場環境のニーズに適したソリューションです。ハイブリッドワークの導入拡大に伴い、各地に分散したデバイスの互換性、接続性、パフォーマンスの管理が IT 部門の課題となります。当社の SM770 は IT 管理の簡素化、ハードウェアコストの削減、生産性向上に寄与する高パフォーマンスな多目的ソリューションです。

USB ドッキング・ステーション・メーカー、OEM メーカー、ノート/デスクトップ PC メーカー向けに、すぐに展開可能な、SM770 を用いたリファレンスデザインを提供しています。Windows、macOS、Linux に加えて、Android 環境と ChromeOS 環境向けの拡張機能をサポートしており、各種デバイスとユニバーサル・ドッキング・ソリューションの互換性を確保できます。また、InstantView™ ソフトウェアアプリケーションによって真のプラグ・アンド・ディスプレイ機能を実現できるため、SM770 を用いたドッキングステーションは一般的な USB 周辺機器と同じように簡単に利用できます。

SM770 でユーザーエクスペリエンスを強化

例として、従業員がさまざまなデバイスを用いているデザイン会社を考えてみましょう。SM770 を搭載したユニバーサル・ドッキング・ステーションを導入すれば、各デザイナーがノート PC やタブレットをシームレスに接続し、3 台の 4K モニターでディスプレイ環境を拡張できます。InstantView™ によりセットアップが自動化されるため、IT サポートは不要です。また、CAT™ 2.0 が大量の映像データフローを処理することで、遅延を最小限に抑えた高品質な画面表示が得られます。また、電力効率に優れた設計により、SM770 は業務円滑化に加えて作業コストの低減と持続可能性目標の達成にも貢献します。

結論

ハイブリッド・ワーク・モデルの採用拡大に伴い、高パフォーマンスな多目的ドッキングソリューションのニーズが高まります。当社の SM770 は先進的な映像テクノロジー、クロスプラットフォームのサポート、低消費電力を兼ね備えた独自の強みによってこのニーズに応える、現代の作業環境の USB ドッキングステーションに最適なソリューションです。トリプル 4K ディスプレイのサポート、高 FPS の維持、ドライバレスで利便性の高いプラグ・アンド・プレイ方式の採用により、現代のプロフェッショナルの厳しい要求を満たすシームレスで柔軟なワークエクスペリエンスを実現しつつ、IT の効率化とコスト削減に貢献します。

USB ドッキング・ステーション・メーカー、OEM メーカー、ノート/デスクトップ PC メーカーの視点では、SM770 はハイブリッド環境でユーザーの満足度と生産性を高める、将来性のあるソリューションです。当社が引き続き技術革新に取り組む中で、SM770 は効率と拡張性に優れた高性能ユニバーサルドッキング用 SoC として存在感を発揮し、ハイブリッドワークの世界的なニーズ拡大に応えます。

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